その昔
望遠鏡やら顕微鏡やら、
肉眼では見えないものを見られるという
レンズのついた筒にとりつかれたことがありました。
顕微鏡、
理科の授業でこのアイテムがあると、
より楽しく感じたものです。
望遠鏡、
担いでパパと山の上へ行きました。
眼下に広がる夜景と
降ってきそうな星空を
その筒から見てみると・・・・・
狭い円の中には対照的な小さな世界が。
どこかの部屋の窓すら見えるような・・・・・
あるとき、
寒空の下、部屋のベランダから
いつまでも星を
その望遠鏡で見てました。
天体の知識もなく、
ただひたすらに。
偶然にも土星らしきものを見つけ、
感動したのを覚えています。
見上げてみても
わっかはみえないのに!
はっきりと、覗いた円の中には傾くあいつがいた!!
慌てて家族を呼びに行き、覗かせると・・・・・
もう円は真っ黒。
100円がタイムアウトしたわけではございません。
その時、初めて親しみをもって
地球が回っているんだと、実感したのでした。
月を監察したこともありました。
教科書にもよく見る、あの大小様々なクレーター。
星がぶつかってできたんでしょ?
確かそう。
満月じゃなかったから、
だんだん光がフェードアウトしていく影も見えた。
そうだ、
月は自分が光ってるんじゃない
何だか不思議だけど、
太陽に照らされて光って見える。
だから、角度によっては月は形を変える。
(ように見える)
バカと利口は紙一重
長所短所は表裏一体
そんな言葉の意味もわかったような気がした。
月は丸いものらしい。
常に太陽に照らされているとこだけが私には見えていた訳だけど。
そんなことに気付いて、
何年経ってから?
人もおなじなんだと知った。
つい、
善い部分(光)を見つけると、
そこばかり気になるようになる。
逆もしかり。
でもそれらは
別々のものじゃなく
ひとつだった。
私の見かたによって、
光にも陰にもなる。
いつか見た
小さな円の中の世界。
私が今見ているのは
本当に小さな円の中。
実は
見上げた空の大きさみたいに
無限とも思えるような
大きな世界がある。
写真は
メノウとトルコのブレス。
各々が反転したデザイン。